皆様こんにちはこんばんは。理学療法士の上原です。
朝晩が涼しく、空気が澄んでくる秋は、体を動かすのにぴったりの季節です♪
「そろそろ運動しないとな…」と思っても、なかなか続かない。
そんな人におすすめなのが【散歩”を“運動”に変える意識】です。
ただ何とな~~~~くぼけ~~~~~~~っと歩くのと、体の仕組みを意識して歩くのとでは、同じ30分でも効果が大きく変わります!!
というわけで、理学療法士の視点から「今日からできる“散歩を運動に変えるコツ”」を紹介します!!!
1. 姿勢を整えるだけで、筋肉の使い方が変わる【超重要!!】
姿勢は「運動のベース」です。猫背や前かがみで歩くと、重心が前にずれて膝や腰に負担が集中します。逆に、背すじが軽く伸び、胸郭が持ち上がるだけで、自然と腹筋・背筋・お尻の筋肉が働き出します。
ポイント:
◆鳩尾が軽く上方向を向く姿勢(Upright姿勢)になりましょう。
胸を軽く張り、胸郭を持ち上げることで「腹直筋」が伸張され、働きやすくなります。
顎はマスクの両端を後方に引かれるように、軽く引きます。頭のてっぺんにタオルを置き、タオルが落ちないようにする意識をするとイメージしやすいかもしれません。
◆目線は5〜10m先を見ましょう。
◆肩の力を抜き、腕を自然に振りましょう。
◆骨盤が左右にぶれないよう意識しましょう。ペンギン歩きでなく、レッドカーペットやランウェイの上を歩くモデルのように!
姿勢を整えるだけで、腹筋・背筋・殿筋といった“姿勢維持筋”が自然と働き、同じスピードでも運動効果がアップします♪
側弯症や背中が丸まっている方は「ノルディック杖」の使用もおすすめです。
2. 歩幅とテンポを「少しだけ」変える
“散歩=ゆっくり歩く”というイメージがありますが、少し歩幅を広げたりリズムを変えるだけで、使う筋肉の量が増えます。
コツ:
◆普段より半歩広く歩いてみましょう。
◆少しリズミカルにテンポを上げてみましょう。
◆途中で早歩き区間を1〜2分入れてみましょう。(インターバル効果)
例えば「この電信柱からあの電信柱まで早歩きをして、残りは自分のペースでやる」といったように目印を作るとわかりやすいかもしれません。
これだけで心拍数が上がり、脂肪燃焼・血流改善効果が高まります♪
“運動らしさ”を感じたいときにおすすめです。
3. 呼吸と歩行リズムを合わせる
呼吸と歩行のテンポを合わせると、自律神経のバランスが整いやすく、リラックス効果も高まります。
おすすめは「2歩で吐いて、2歩で吸う」ペースの「ハッハッ、スッスッ」です。
呼吸が浅くならず、酸素の取り込み効率が上がります。
吸うのと吐くのはどっちが先?というのは正直どっちでも良いのですが、まず肺を空にしてから空気を入れた方がより効率はよいと思います。
歩行リズムと呼吸リズムを合わせることは、理学療法でも「運動リズムトレーニング」としてリハビリに使われることがあります。
なんと、リハビリと同じ原理を日常で自然に取り入れられるんです!
呼吸リズムがわからない場合は「1,2,1,2」など声に出してやるとわかりやすいかもしれません。声を出すということは空気を出す、すなわち呼吸をしているということです。
4. “散歩ルート”を固定しない
毎日同じ道を歩いていると、体も脳も慣れてしまいます。慣れて飽きると続かなくなってきますよね。ルートを変えることで、バランスや視覚の刺激が増え、転倒予防や脳の活性化にもつながります♪
ルートの工夫:
◆軽い坂道や段差を入れてみる
◆公園や緑道など“自然の中”を選ぶ
◆片道10分コースでもOK(行きは歩き、帰りは電車などの交通機関を使うなど)
環境の変化は脳の活性化にもつながり、メンタル面でもリフレッシュできます♪
以上のことから、散歩は特別な道具も時間もいらない、最も身近な運動です。
ただ歩くのではなく、ついでに姿勢・歩幅・呼吸・環境を少し意識するだけで、身体機能の維持・代謝アップ・ストレス軽減など、効果が一気に広がります。
理学療法士として感じるのは、「続けられる運動が、結局いちばん強い」ということです。
1日5分だけでも、1週間続けると、、、、、、なんと35分したことになります!!
30分まとめてやるよりもちょっと長くできますよね♪
というわけで、さっそく無理のない範囲で、自分のペースで、今日も少~~~しだけ外を歩いてみませんか?
