股関節の痛みなら東京ヒップジョイントクリニック

東京ヒップジョイントクリニック

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東京ヒップジョイントクリニックのよくある質問

よくある質問

Q1. そもそも股関節ってどこ? なに?

A.股関節とは、太ももの付け根の部分をいいます。 股関節は下肢(下半身)と骨盤を繋ぐ関節で、荷重関節(体重を支える関節)として重要な関節の一つです。

Q2. どんな働きをするの?

A.股関節は強力な靭帯や多くの筋肉に包まれていて、非常に安定的な構造となっています。 そのため、立つ・歩く・走るといった動作を安定して行えます。 また球関節であるため大きな可動域を持ち、スクワットやあぐらなど大きな可動域が必要な動作も行えるのです。

Q3. どれくらいがんばっているの?

A.股関節は強力な靭帯や多くの筋肉に包まれていて、非常に安定的な構造となっています。

  • 1. 立位時:体重の0.6~1倍
  • 2. 歩行時:体重の3~4.5倍
  • 3. 走っている時:体重の4〜5倍
  • 4. 階段昇降、椅子からの立ち上がりなど:体重の6.2〜8.7倍
  • 5. 床や低い位置からの立ち上がり:体重のなんと10倍
Q4. 股関節を傷めるとどんな症状がでるの?

A.疾患(病気)あるいは外傷(けが)を負った股関節では、この安定性と可動性が制限されることになるわけで、歩行はもちろん、更衣・靴下着脱・足の爪きり・車の運転・物の上げ下げ・階段昇降といった幅広い日常生活動作が制限されてしまいます。

Q5. 代表的な疾患(病気)にはどんなものがあるの?

A.代表的なものは以下の5つです。

  • 1. 変形性股関節症
  • 2. 大腿骨頭壊死症(だいたいこっとうえししょう)
  • 3. 関節リウマチ
  • 4. 外傷(骨折・脱臼など)
  • 5. 腰椎疾患(病気)
Q6. 変形性股関節症ってどんな病気?

A.関節を滑らかに動かすために骨の表面を覆ってクッションの役目をしている軟骨が、何らかの原因によってすり減ってしまうために起こる病気です。 変形性股関節症は女性に多い病気であることが特徴です。もちろんそれには原因があります。「先天性股関節脱臼」や「先天性臼蓋形成不全(せんてんせいきゅうがいけいせいふぜん)」が女の子に多いこと、女性は男性に比べ関節が緩く周りの筋力も弱いこと、また女性は骨盤が横に広いので身体の中心線から股関節が遠くなるとで大きな力がかかること、などが関わっていると考えられています。

Q7. 先天性股関節脱臼ってどんな病気?

A.出生前、および出生後(出生時)に大腿骨頭が関節包の中で脱臼している状態をいいます。 脱臼とは、本来ある場所から、違う場所へ移動してしまうことをいいます。わかりやすく言えば、股関節が生まれつき外れてしまっていることです。発生率は出産1,000に対して1~3の割合(0.1%~0.3%)男女比は1:5~9と女子に多いと言われています。

その原因は、複雑で色々な因子が関与していると考えられており、欧米人に比べてアジア人、特に日本人に多いといわれています。その原因として人種的要因の他に、巻きオムツなどを使用し、新生児の下肢の動きを妨げるような文化的習慣が我が国にあったことが、大きく影響しているといわれています。しかし、真意はわかっていません。全身関節・靭帯弛緩性(関節・靭帯がゆるい)ホルモン分泌、遺伝的素因などが関与しているとされ、出産前の胎内異常位(お母さんのお腹の中での位置異常)出生後の股関節肢位等も関与しているといわれています。

Q8. 臼蓋(寛骨臼)形成不全症ってどんな病気?

A.骨盤側の臼蓋(寛骨臼)という部分=屋根の部分が発育不全(形成不全)である状態をいいます。
本来あるべき屋根が足りないと言い換えるとわかりやすくなるかもしれません。 先天的(生まれつきの)要因の強いもの、後天的なものがあるようです。 どちらにせよ、臼蓋(寛骨臼)(骨盤側)が発育不良で小さく、大腿骨頭(だいたいこっとう)を十分に覆うことができない状態をいいます。 体重の数倍の力がかかる関節ですから、骨頭をうける臼蓋(寛骨臼)の面積が狭いと、その狭い接触面に集中的に力が加わることになります。(ヒールで足を踏まれると痛いのと同じ!) その結果、軟骨に傷がついてすり減ったり、変形を起こしたりして、変形性股関節症を引き起こしやすくなり、いろいろな障害が認められてきます。

Q9. 変形性股関節症になるとどうなるの?

A.変形性股関節症とは、関節への負担が原因で軟骨を破壊、及び軟骨と骨に変形をきたし、慢性の関節炎を伴います。関節が傷むため、関節リウマチと間違えられやすい病気です。
股関節に起きた変形性関節症を変形性股関節症(Osteoarthritis=O.A)と呼びます。変形性股関節症が進行し重症になると、関節の変形や運動痛、可動域制限等により、起立や歩行に大きな影響を与えるため、QOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)を著しく低下させます。

Q10. 変形性股関節症はなぜ起きるの?

A.変形性股関節症は、原因が明らかでない一次性股関節症と、何らかの原因により続発する二次性股関節症に分類できます。我が国では80%が二次性股関節症といわれています。
二次性股関節症の原因はというと、先にも触れた「先天性股関節脱臼」(うまれつき股関節がはずれているもの)・「臼蓋形成不全」(きゅうがいけいせいふぜん)・「関節リウマチ・外傷=けが」(大腿骨頚部骨折・股関節脱臼骨折・骨盤(寛骨臼)骨折)などがあげられます。特に先天性股関節脱臼や臼蓋形成不全が原因で長い年月のうちに変形性股関節症となるケースが90%を占めています。ただ先天性股関節脱臼は、幼児期のおしめの巻き方が原因で起こる場合もあり、最近は減少傾向にあります。

Q11. 変形性股関節症はどれくらいの人がなるの?

A.発症年齢は40~50歳代、女性に多く、男性の7倍ともいわれています。国内におけるX線診断による変形性股関節症の有病率(病気をしている人の人口に対する割合)は、1.0~3.5%といわれており、これを国内の人口で換算すると、およそ400万~500万人です。数字で見ると、比較的多くの方が変形性股関節症であることがわかります。

Q12. どんな症状がでるの?

A.症状は、大きく3つに分けられます。

  • 1. 疼痛(股関節周囲の痛み):初期の場合、長時間歩行時・歩行後にだるさや運動開始時の痛みとして現れ、病期(病気の進行度)が進行するにつれて痛みは持続的となり、安静時痛や夜間(就寝時)痛が出現してきます。
  • 2. 運動制限(=可動域制限):初期にはあまり感じませんが、関節の変形が進行するにつれ、股関節の動きの制限が顕著になってきます。分かりやすい現象として、靴下をはく・爪を切るといった行為が困難になってきます。
  • 3. 異常歩行(=跛行:はこう):疼痛性跛行は、股関節の痛みにより回避歩行(股関節をかばって歩く)をすることです。また脚短縮(足が短くなること)による、硬性墜下性歩行(脚長差(足の長さの違い)2cmを超えると、短縮下肢に荷重するたびに短縮下肢と同じ側へ肩が下がった歩き方になること)です。
Q13. 症状を見分けるにはどうしたらいいの?

A.以下のチェック項目に当てはまる人は要注意です。病院で検査を受けてください。

  • 1. 立ち上がる時や、歩き始めた時に足の付け根が痛くなる
  • 2. 靴下をはく、爪を切るような行為が困難になる
  • 3. 足の付け根が伸びにくくなったり、左右の足の長さが違ったりしている
Q14. 変形性股関節症にはどんな病期(進行具合)があるの?

A.変形股関節症の病期には次の4つのステージがあります。

  • 1.前股関節症=臼蓋(寛骨臼)形成不全
    臼蓋(寛骨臼)形成不全があり、骨頭が十分覆われていませんが、関節裂隙(関節のすきま)は保たれている状態をいいます。
  • 2.初期股関節症
    関節面の不適合、関節裂隙(関節のすきま)のわずかな狭小化や、骨硬化(骨が硬くなること)・骨棘(骨のとげ)形成が認められますが、程度の少ない状態をいいます。
  • 3.進行期股関節症
    骨頭周辺、臼蓋底の部分に骨棘(骨のとげ)形成が認められ、関節裂隙(関節のすきま)が明らかに狭小化しているものです。骨硬化(骨が硬くなること)・骨嚢胞(骨の中に穴があくこと=空洞)などの変化が出現している状態をいいます。
  • 4.末期股関節症
    関節裂隙(関節のすきま)の消失や関節としての適合性が消失する状態をいいます。
Q15. 治療法にはどんな方法があるの?

A.治療法には大きく分けて次の2つがあります。

  • 1. 保存的治療:手術を行わない治療法です。
  • 2. 手術的治療法:様々な手術法があります。
Q16. 保存的療法はどんなことをするの?

A.保存的療法で取られるのは主に以下の4つです。

  • 1. 体重管理:股関節への負荷を減らすため、体重の管理が大切です。しかし、股関節の悪い患者さんは運動も制限されるので、なかなか痩せられないのが現状です。自己流のダイエットで痩せようとすると、既存の機能・能力を損ない、さらに精神的ストレスも溜まるためよくありません。肥満の方は、栄養士の指導を受けて、しっかりしたカロリー計算に基づいた食事を摂ることをお勧めしています。
  • 2. 運動療法・筋力強化:体重の管理と同時に、体を支える筋力の強化も大切です。そのため自宅での運動療法・筋力強化をおこなっていただきます。大腿四頭筋などの太ももの筋肉や、股関節周囲筋の筋力強化を、関節に体重をかけない臥位や座位で行う必要があります。自主トレーニングを主体とすべきで、スポーツジムにあるような器具を用いたトレーニングは、股関節症の患者さんにとっては負担が大きすぎ、関節や筋肉を傷めたり、軟骨を減らしたりする場合があるので注意してください。プールでのトレーニングは、股関節症の患者さんにとって理想的な方法といえます。ただし、夏でも冷たいプールは避け、水温一定のプールで、自分の関節の状態、筋力・体力に合わせて行うことが大切です。プール内歩行は、浮力により股関節への負担が軽くなり、無理なく安全に筋肉が鍛えられます。水深は胸の高さが理想的で、胸に水圧がかかるので、呼吸・循環機能も同時に鍛えられます。水泳は、クロールやビート板を使用したゆっくりとしたバタ足を行なってください。平泳ぎは、股関節の大きな動きを伴い、また股関節への抵抗が強く、さらに腰も痛めやすいので、行うべきではありません。但し、前・初期股関節症の患者さんであれば、水に浮いているようなゆっくりとした平泳ぎなら良いでしょう。
  • 3. 温熱療法:関節や筋肉の痛みを和らげ、血液の流れをよくします。ホットパックや極超音波のほか、温泉や家庭での入浴も効果的です。
  • 4. 薬物療法:消炎鎮痛剤(除痛目的)が使われますが、あくまでも対症療法(除痛)で原因療法(病気を治す)としての効果はありません。しかも、長期連用は胃腸障害や肝臓・腎臓などへの副作用を引き起こす危険があります。また痛みがとれて無理をしてしまえば逆に股関節症を進行させてしまいます。あくまでも他の保存療法との併用・補助と考えてください。消炎鎮痛剤入りのパップ剤(湿布薬)や軟膏は、副作用が少なく使いやすいですが、皮膚の弱い方はかぶれに注意してください。
  • <注意!>
    各種のサプリメント:グルコサミン、サメの軟骨、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸などが、軟骨を再生するとして市販されています。かなり以前より臨床治験が行われていますが、その効果については未だに明らかではなく、医薬品としては認可されていません。服用する場合 [疼痛の改善に役立つ可能性はあるが、軟骨の再生機能については今後の研究待ち] ということを理解しておく必要があります。
Q17. 保存的療法において日常生活で気をつけることは?

A.保存的療法では、股関節に無理な負担をかけないよう、日常生活上の注意が重要です。

  • 1. 洋式の生活:日本式生活よりも、ベッド・椅子・洋式トイレなどの洋式生活が望ましいと言えます。
  • 2. 運動の抑制:激しい運動や、重労働・立ち仕事は避け、長時間の歩行や、立ち座りの繰り返し動作もなるべく避けるべきです。
  • 3. 靴の選び方:ハイヒールや底の硬い靴は避け、なるべくクッションのあるスニーカータイプの靴を履くようにして下さい。
  • 4. 杖の使用:杖の使用は、中臀筋(お尻の部分、主に股関節を外に開く筋肉)にかかる力を減らし、その結果、股関節にかかる力が減少します。例えば、歩行時に一本杖を用い、杖に15kgの荷重(体重)をかけた場合、患側股関節に加わる力の合計は体重とほぼ同じ、つまり杖を使わない時の1/3となり、非常に効果的です。
Q18. 手術的治療法にはどんな方法があるの?

A.代表的な手術法は以下の5つです。

  • 1. 筋解離術(軟部組織手術)
  • 2. 臼蓋(屋根側)に対する手術:臼蓋形成術、骨盤骨切り術
  • 3. 腿骨に対する手術:内反骨切り術、外反骨切り術、大腿骨頭回転骨切り術
  • 4. 股関節固定術=股関節を動かなくする
  • 5. 人工股関節全置換術(THA)
Q19. 筋解離術(軟骨組織手術)はどんな手術?

A.股関節周囲の筋肉を部分的に切り離し、緊張をとることにより股関節にかかっている圧力を低減させる方法です。
これにより、痛みが軽減し、関節が動きやすくなることが期待できます。前股関節症から初期股関節症に適応していますが、関節自体の形が治るわけではないので、将来症状が再発する場合も多いといえます。

Q20. 臼蓋(寛骨臼)(屋根側)に対する手術はどんな手術?

A.臼蓋(寛骨臼)(屋根側)に対する手術(骨切り術)には以下の方法があります。

  • 1. 棚形成術(たなけいせいじゅつ)
    骨盤から板状の骨を採骨して、これを足りない臼蓋の部分に移植する方法です。臼蓋形成不全が軽い前股関節症から初期股関節症の場合に用いられ、比較的手術侵襲が少ない点が特徴です。
  • 2. 寛骨臼回転骨切り術(かんこつきゅうかいてんほねきりじゅつ)
    臼蓋を含めた股関節周囲の骨(寛骨)を丸くくり抜き、回転移動させて足りない臼蓋を作る方法です。前股関節症から初期股関節症の場合に用いられ、正常に近い軟骨のある臼蓋を作れる点が特徴です。
  • 3. キアリー骨盤骨切り術
    臼蓋の部分で水平に切り、横にずらすことにより足りない臼蓋を作る方法です。前股関節症から進行期股関節症まで適応可能ですが、骨盤が狭くなるので妊娠の可能性がある女性への適応は慎重に行う必要があります。
  • 4. ソルター寛骨骨切り術
    臼蓋の発育方向を変える手術です。先天性股関節脱臼治療後に臼蓋形成不全の残存する症例で、3-6歳児に対する処置として適しています。
Q21. 臼蓋(大腿骨側)に対する手術はどんな手術?

A.大腿骨に対する手術 (骨きり術)には以下の方法があります。

  • 1. 内反骨切り術(ないはんほねきりじゅつ)
    大腿骨を切って内側に倒し、関節の適合性を良くする術式です。大腿骨の付け根付近で三角形に骨を切り取り、股関節からはみ出した骨頭を内側に倒し、骨盤のくぼみにおさめます。大腿骨頭の変形がなく、臼蓋形成不全が軽い場合の前股関節症、初期股関節症に適応します。欠点は下肢長短縮(足が短くなる)及び外転筋筋力(足を外に開く力)の低下です。
  • 2. 外反骨切り術(がいはんほねきりじゅつ)
    大腿骨を切って外側に倒し、関節の適合性を良くする術式です。大腿骨の付け根付近で外側から三角形に骨を切除することで、骨頭を外側に反らして、骨盤のくぼみにおさめます。大腿骨頭の変形を認める進行期股関節症、末期股関節症に適応します。
  • 3. 大腿骨前方回転骨切り術(杉岡法)
    大腿骨骨頭を頚部軸を中心として前方に約90度回転させる術式です。大腿骨頭壊死症(だいたいこっとうえししょう)に適応します。
Q22. 股関節固定術はどんな手術?

A.股関節を動かないよう固定する術式です。
若年者で末期の変形性股関節症患者に対して行われる術式です。関節を固定することで無痛性と固定性を得ることが可能であり、若年者の特に重労働従事者に適応します。。

Q23. 人工股関節置換術(Total Hip Arthroplasty =THA)とはどんな手術?

A.傷ついた股関節(足の付け根)を取り除き、人工の関節に置き換える術式です。
1960年初頭、Sir John Charnley (チャンリーまたはチャンレー)が金属とポリエチレンを組み合わせた摩耗の少ない人工股関節を導入したのが始まりです。進行期股関節症~末期股関節症の場合に用いられ、除痛効果が高く、関節機能が温存されます。短所として、脱臼(関節が外れる)・感染・弛みによる再置換術(再手術)の可能性があります。

Q24. 人工股関節ってどんなもの?

A.人工股関節は、大腿骨側(太もも)と骨盤側に入れる4つのパーツ(部品)から形成されています

  • 1. ステム・・・大腿骨側(太もも)に入る部分
  • 2. 骨頭・・・大腿骨の頭の部分
  • 3. ポリエチレン・・・軟骨の役目=クッションになる部分
  • 4. カップ・・・骨盤側に入る部分

4つのパーツ(部品)が一体化することにより、スムースな関節運動が可能となります。 4つのパーツ(部品)には、いくつもの種類があり患者さんの症例にあわせて組み合わせていきます。

Q25. 人工股関節置換術は日本でも一般的な手術なの?

A.人工股関節置換術は、主に軟骨がすり減って骨が変形してしまう、変形性股関節症の患者さんに対して行われます。
股関節の病気自体、整形外科の対象疾患の1%以下に過ぎませんが、大腿骨頭壊死症、関節リウマチなどの疾患による股関節の障害の治療にも行われ、世界中で年間およそ50万件行われています。
最近のデータによると、日本でも年間約4万件行われています。今後日本において更なる発展が期待できます。

人工股関節 (件/年) 人口 (万人) 人工股関節 (件/1万人)
アメリカ 200,000 30,000 6.7
イギリス 88,000 6,000 14.7
フランス 70,000 6,500 10.8
イタリア 60,000 5,800 10.3
日本 30,000 12,700 2.4
Q26. 手術時間はどれくらい?

A.平均50〜60分です。

最小侵襲手術(Minimally Invasive Surgery=MIS)を用いることにより、近年劇的に手術時間は短縮されています。術後の回復も早く、だいたい10日前後で退院できます。早い場合ですと4日で退院される方もいます。

Q27. 最小侵襲手術 (Minimally Invasive Surgery=MIS)とは?

A.短く小さな皮(mini-incision)を用いた方法です。従来は15から20cm程度の皮切で手術が行われていましたが、最近では、8cm前後の皮切で行われています。当院では、通常7cmで皮切を行っています。これは、患者さんに対する侵襲(筋肉へのダメージ)が少なく、早期退院・早期社会復帰が可能になり、美容的にも傷が目立たないというメリットがあります。しかし一方で術中の視野が狭くなるため術中の骨折やインプラント(部品)の設置不良などの問題が生じやすく、熟練した股関節専門医が用いるべき手術法でもあります。当院では90%の手術に用いています。

Q28. ナビゲーションシステムってどんなもの?

A.小さい皮切のため医師の視野が狭くなるMISの実現に役立っているのがナビゲーションシステムです。

ナビゲーションシステムとは、コンピューター支援による手術の一つです。 いわゆるカーナビゲーションと同じで、赤外線カメラにより現在位置や目的の場所へコンピューターが誘導してくれます。 手術をする医師は、コンピューターで計測されたデータに従って正確な場所へ誘導されることにより、安全に手術をおこなうことができるのです。 患者さん一人一人のレントゲン・CTから術前計画を立てて設計図をシステムに登録し、手術室にてナビゲーションを頼りに計画通りの手術を行います。 ただし、最終的には手の感覚で手術を行う必要があり、MIS同様、経験豊富な熟練した医師が用いるべきシステムです。

Q29. 人工股関節置換術などの更なる発展に必要なことは?

A.もちろん医師をはじめ看護師・セラピストなどスタッフの技術向上です。 そのためには欧米のように、外来診察と手術を行う施設を分ける「選択と集中」という特化した医療を提供することだと思います。 特化することにより人材育成がなされ、満足のいく医療提供が可能となります。 診察から手術までの患者の待ち時間を減らすことも期待できます。